MRI検査について
MRIとCTは外観が似ていますが、中身と機能は全く異なります。どちらも大きなドーナツ型の筒の中に身体ごと入って検査を行います。
CTは放射線を使用して行う検査で、被ばくを伴うため一定の侵襲性があります。
一方、MRIは磁場とラジオ波を利用して行われる検査のため、被ばくの心配がありません。
MRIは非侵襲的な検査であり、患者さんにとってより安全な選択肢です。
ただし、メリットとデメリットがあり、適用するべき身体の部位や状況が異なります。
CTは短時間で撮影できるため、動いている臓器、例えば心臓や肺の撮影に適しています。
一方、MRIは撮影に時間がかかりますが、脳や脊髄のような動かない臓器を鮮明に描写することが得意です。また、MRIでは造影剤を使わずに血管を描き出すことが可能です。
したがって、脳神経外科や脳神経内科領域ではMRIが非常に有益ですが、体内に金属(MRI非対応ペースメーカーなど)が入っている方はMRI検査を受けることができません。
MRI検査が受けられない方
検査時間は約10~15分となりますので、この期間安静に過ごすことが困難な方は検査を受けることが難しいかもしれません。具体的な詳細については、受診の際にスタッフにお尋ねください。
また、以下の項目に該当する方は、MRI検査を受けることができない場合があります。
- 心臓ペースメーカーや埋め込み型除細動器(ICD)を移植されている方
- 可変式バルブシャントがついたV-PシャントやL-Pシャントが挿入されている方
- 人工内耳や神経刺激装置などの体内電子装置を入れている方
- 脳動脈瘤クリップや人工(機械)心臓弁、内視鏡止血クリップを使用した経験がある方(以上のような金属器具でもMRI検査が可能な装置もありますので、治療を受けた病院で事前に確認していただくことをおすすめします。)
- 外傷などで体内に材質不明の金属が入っている方
- 妊娠中、もしくは妊娠している可能性がある方
- 閉所恐怖症の方
- 小さなお子様(未就学児)
- 重度の認知症の症状がある方
MRI検査室内に持ち込めない物
MRIは非常に強力な磁石を使用しています。そのため、金属製品は一切持ち込むことができません。以下に挙げるものは、故障や破損、また火傷を引き起こす可能性がありますので、検査前に必ずお預けください。
- 金属製の物品(メガネ、財布、時計、携帯電話、鍵、アクセサリー、ベルト、ヘアピンなど)
- 磁気カード(キャッシュカード、クレジットカード、その他のカード類)
- 補聴器
- 取り外しが可能な入れ歯、インプラント、歯列矯正器具
- 金具を含むコルセットや下着
- 貼り薬(使い捨てカイロ、エレキバン、湿布、ニトロダーム)
- カラーコンタクトやディファイン、かつら、ウイッグ
当院のMRI装置
SIGNA Explorer MR30.1 (2024年5月導入)
MRI画像
※造影剤を使用せずに血管の描出が可能となります
MRI検査の費用
3割負担の方で | およそ7,000円 |
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2割負担の方で | およそ4,500円 |
1割負担の方で | およそ2,500円 |