しびれ・神経痛専門外来とは
あづま脳神経外科リハビリクリニックのしびれ・神経痛専門外来では
- 手足や顔面のしびれ、神経痛の診断・治療を行っています。
- 整形外科等で治療を受けていても改善しないしびれや神経痛の診断・治療が可能です。
- 脳卒中や脳腫瘍などの脳疾患があり治療が必要な場合は、連携病院または患者さんの希望される病院へ紹介します。
- 頚椎症性脊髄症などの頚椎疾患や坐骨神経痛などの腰椎疾患、また末梢神経疾患については、当院での内服治療やリハビリテーションで改善することが可能な場合と、連携病院や患者の希望する病院で手術が必要な場合があります。
- 病院での治療により改善しなかった場合や後遺症が出現した場合でも、引き続き当院での治療やリハビリテーションが可能です
手足のしびれや神経痛の原因
脳が原因
- 脳梗塞
- 脳出血
- 脳腫瘍
- 脳炎
- 多発性硬化症
- 椎骨動脈解離に伴うワーレンベルグ症候群
- 脳幹部海綿状血管腫
- 血管や腫瘍病変による三叉神経や舌咽神経の圧迫
など
脊髄が原因
- 頚椎症性脊髄症
- 頚椎椎間板ヘルニア
- 脊髄腫瘍
- 急性硬膜下血腫
- 脊髄空洞症(アーノルド・キアリ奇形)
- 転移性脊髄圧迫(肺癌・乳癌・胃癌・前立腺癌・腎癌・大腸癌などの既往)
- 視神経脊髄炎
- 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
など
脊髄神経が原因
- 頚椎症性神経根症
- 頚椎椎間板ヘルニア
- 脊髄腫瘍
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症馬尾型/神経根型
など
末梢神経が原因
- 変形性頚椎症
- 胸郭出口症候群
- 肘部管症候群
- 手根管症候群
- ハネムーン症候群
- 肋間神経痛
- 梨状筋症候群
- 足根管症候群
- モートン病
など
しびれとは
指がしびれる感覚は、あなたの脳とその指の間の通信に何か問題があるときに起こるものです。これは、特定の神経が過剰に反応しているためで、時には神経痛も伴うことがあります。
私たちが、「触れた、熱い、痛い」といった感覚を感じることができるのは、体と脳が感覚神経で繋がっているからです。これらの感覚は皮膚の細い神経終末や感覚器に何かが触れたときに反応して生まれます。その刺激は神経を上行し、脊髄神経から脊髄、脳へと伝わって実感されます。
しかし、もし感覚神経に何らかの問題が生じれば、それはしびれとして感じます。
例えば、肘の内側を打つと薬指と小指がしびれることがあります。これは肘の内側を通っている尺骨神経に、薬指と小指の感覚神経が通っているからです。薬指と小指の皮膚には何も異常が起きていないのに、私たちの脳は薬指と小指の皮膚に異常があると錯覚してしまうのです。
ギターの弦はそのまま弾くと低い音がなります。ところが指で弦を押さえると高い音がなります。しびれも同様に、神経繊維という弦が何かによって圧迫されると神経が高ぶるのでしびれます。
椎間板ヘルニアでは、飛び出した椎間板が指の役割をするのでしびれます。ただし、しびれが強い時と弱い時があります。それは首を動かしたり腕を動かした時に、神経自体が伸ばされたり、ヘルニアが更に突出するために生じる現象です。
このように、神経が圧迫されるとしびれを感じますので、椎間板ヘルニア以外にも腫瘍や椎体の変形、骨棘、血管、骨なども圧迫因子となります。また炎症や感染症、外傷などでもしびれが生じることがあります。
しびれを治すためには、問題を引き起こしている神経の状態をMRI検査で確認し、それに応じた治療法を検討する必要があります。
神経痛とは
神経痛も感覚神経の異常によって生じ、痛みが強いため日常生活や社会生活、精神症状に影響します。さまざまな神経に生じますが、主な例として三叉神経痛、後頭神経痛、坐骨神経痛があります。
三叉神経痛は、顔の感覚を担当する三叉神経の興奮が原因で顔がある程度の範囲で痛くなります。この病気は、洗顔時の冷たい水の刺激や食事時の咀嚼で頬や顎に激痛が走ります。そのため、硬い食物が食べられなくなることもあります。虫歯や知覚過敏のような痛みが洗顔や歯磨き、食事の度に起こるため、日常生活に大きな支障をきたします。
三叉神経痛と虫歯の違いは、虫歯や知覚過敏では特定の場所が鋭く痛みますが、三叉神経痛では一側のある程度の範囲の顔面が鋭く痛みます。虫歯の痛みは、神経の終末部分での炎症が原因ですが、三叉神経痛は、脳幹から出る三叉神経の起始部を圧迫する動脈などが原因です。治療法は、三叉神経の活動を抑制する薬物(カルバマゼピンなど)を服用する方法と、原因となる血管を三叉神経から離す手術(微小血管減圧術)の二つがあります。高齢で手術が困難な場合には、放射線治療(ガンマナイフ)も選択肢となります。
後頭神経痛は第2・第3頚髄神経、あるいはその末梢神経に生じた異常が原因です。
坐骨神経痛は、第4・第5腰髄神経や坐骨神経に生じた異常が原因です。
神経痛もしびれと同様に、原因となる神経に異常があるかどうかをMRI検査で確認し、それに応じた治療を行うことが重要です。
当院の診断・治療方針
- 当院では、脳疾患や脊髄/神経疾患の診断に問診や神経学的所見に加えてMRIを使用して原因を追求しています。MRIは放射線や造影剤を使用しないため、安全性が高く、脳実質や血管、脊髄病変が詳細に描出されます。CTで異常が見つからなかった場合でも、原因が判明することがあります。
- 原因や症状に合わせて、内服治療を用いて改善を目指します。状況によっては物理療法やリハビリが必要となることもあります。手術が必要な状態であれば、迅速に連携病院または患者様の希望される病院に紹介いたします。
- 脳腫瘍や動脈瘤などが見つかった場合でも、時期尚早で手術を行わないケースもあります。そのような場合は、当院で経過観察を行い、患者様の状態を適切に管理していきます。
- 当院では、患者様一人ひとりの症状や状態に応じた最適な治療を提供し病状の改善に向けてサポートしています。脳卒中による麻痺症状や高次脳機能障害、認知症やふらつき、片頭痛や腰痛など脳/脊椎脊髄疾患は残念ながら根治が難しく、症状や後遺症が続くこともしばしばです。そのため、当院では治療に対するアプローチを治す事だけに集中するのではなく、患者様を癒せる施設でありたいと考えております。
- 投薬による予防/再発予防治療や生活指導、心身のケアやリハビリテーション、家族や社会復帰のサポートなど患者様の生活全般をサポートするための取り組みを行っておりますので、お気軽にご相談下さい。
当院の連携病院
など
(もちろん希望される病院はどこでも紹介可能です)